こんにちは。 ミドリケムです。
本日は前回、前々回の記事でもチラッとお話した蛍光、さらにはりん光について解説していきます。
光とはエネルギーであり、オワンクラゲやホタルなどが光ります。また、蛍光灯や蛍光ペンも光ります。「蛍光」とは何なのか?また、「りん光」とは電気を消した後もぼんやりと光っている現象のことですが、なぜぼんやり光るのか?
今回の記事はその光について解説していきます。
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今回の記事では主に
・蛍光
・りん光
・項間交差
・蛍光灯の原理
について解説していきます。
参考文献「トコトンやさしい染料・顔料の本」中澄博行、福井 寛 共編
蛍光、りん光とは?
前回の記事のおさらいになりますが、一部の色素はなぜ光るのか?
それは色素が外部からエネルギーを吸収して励起状態(電子がHOMOからLUMOへ移動)になった後、基底状態に戻るために吸収されたエネルギーの一部を光として放出するからです。この現象をルミネッセンスと呼びます。
前回の記事(色)

その中でも蛍光とは発光時間が短いルミネッセンスです。蛍光灯、蛍光ペン、有機EL等もそうですが、照明を消すなど外部からの光を遮断したりすると光らなくなりますよね。
逆にりん光とは発光時間が長いルミネッセンスです。一部のジグゾーパズルとかに塗布されていますが、照明を消してもしばらくの間はぼんやり光りますよね。これをりん光と呼びます。
これも前回の記事同様、エネルギー準位で解説していきます。

図1.蛍光、りん光の原理
色素にエネルギーを照射するとHOMOに存在する電子が励起状態になります。正しくいうと励起一重項状態に励起します。その後、電子が基底状態になる時、一部のエネルギーは蛍光として光エネルギーを外部に放ちます。もちろん、一部は熱エネルギーとしても放ちますので、エネルギー量としてはエネルギー照射>蛍光です。
しかし、一部の色素は励起一重項状態から励起三重項状態へと移動します。この時、電子のスピン(電子の自転の様なもの)が逆転します。上図でも電子スピンが変わったことにより電子の向きを逆方向に示しています。この現象を項間交差と呼びます。
電子が励起三重項状態から基底状態になる時、一部のエネルギーが光として放出される所までは蛍光と同じですが、スピンが逆転したため、スピンを元通りにして基底状態まで戻すのに時間がかかります。これがりん光です。
そのため、照明を消してもしばらくの間ぼんやり光るのです。
蛍光灯の原理
ここで、蛍光の使用例について解説していきます。
まずは誰もが知っている蛍光灯です。蛍光灯とは電気を流すことにより、フィラメント(簡単に言うと細い金属線)間で放電→加速された電子が蛍光灯内の水銀Hg原子に衝突し、電離、もしくは励起状態→水銀Hgが基底状態に戻る時、紫外線を照射という現象が起こります。
しかし、紫外線は人間が視ることができない光のため、部屋が明るくなりません。そもそも紫外線は人体に悪影響をもたらします。
そこで、蛍光灯の周りには赤、青、緑といった光の三原色の蛍光をもった色素が塗布されています。それらの色素が紫外線を吸収してそれぞれの蛍光を放つことにより白色光となるわけです。この白色光は可視光のため、我々の眼でも確認できます。つまり、部屋が明るくなります。

図2.蛍光灯の原理
しかし、水銀Hgは危険物質であり(有機物と結合した有機水銀は水俣病、新潟水俣病の原因物質)最近ではLEDへと変更しています。
LEDの原理も説明したいのですが、そのためにはn型、p型半導体を説明しなければなりません。
当ブログでもこれらについて解説しようかとも思っていますが、LEDの原理は詳しくは以下のPanasonicのHPで解説しています↓↓

偽造防止技術
他にも紙幣やパスポート等の偽造防止にも役立っています。
太陽光や蛍光灯に照らしても視えないが、ブラックライト(紫外線)に照射すると視えるインクも利用されています。これも紫外線を吸収する特殊の蛍光塗料が利用されています。
紫外線と可視光では紫外線の方がエネルギーが高いです。そのため、エネルギーが放出される時、紫外線よりエネルギーが低い可視光が蛍光となり我々の眼に視えるという訳ですね。
まとめ
・蛍光…発光時間が短いルミネッセンス
・りん光…発光時間が長いルミネッセンス
・項間交差…電子のスピンが逆転して励起一重項状態から励起三重項状態へと移動する現象
りん光に起こり、りん光が電気を消してもぼんやり光る原因
・蛍光灯の原理
…フィラメント間で放電→加速された電子が蛍光灯内の水銀Hg原子に衝突し、励起状態
→水銀Hgが基底状態に戻る時、紫外線を照射→三原色の蛍光をもった色素が紫外線を吸収
→白色の蛍光を放射
本日のブログはここまで。 最後まで読んで頂きありがとうございます。


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